はじめに
こんにちは。
行政書士・社会保険労務士事務所オフィスのぞみです。
前編では、外国人労働者の採用にあたっての在留資格確認や申請手続きの基本について解説しました。 後編では、特に「技術・人文知識・国際業務」での採用時のポイント、留学生・海外大学生の雇用実務、そして入社後の人事管理で重要となる留意点について、行政書士・社会保険労務士の視点からご紹介します。
技術・人文知識・国際業務での採用の注意点
「技術・人文知識・国際業務」は、日本で働く外国人が多く取得する在留資格のひとつであり、採用実務では特に慎重な対応が求められます。
求人票作成の際のポイント
- 業務内容が「単純労働」に該当しないこと
- 企画・翻訳・通訳・IT開発・会計など、専門性・技術性が必要な業務であること
- 出入国在留管理庁の公開事例を参照し、不許可とならない表現を意識
※参考:出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について
https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan69.html
応募者の要件確認
- 原則:大学または専門学校を卒業(学士・専門士)
- または、実務経験10年以上などの職歴要件
- 語学力(日本語N2レベル以上や英語スコア)を業務内容に応じて確認
入社後の業務との整合性
雇用後の実務が資格外活動となれば、不法就労となり、事業者側も「不法就労助長罪」で処罰される可能性があります。
過去には「通訳」で雇った人材を現場作業に従事させた企業が摘発された例もあるため、採用後の業務が当初の計画と一致しているかを継続的に管理することが必要です。
留学生・海外大学生の採用とサポート体制
留学生の採用
日本の大学に在籍する留学生は、キャリアセンターの支援を通じて採用するケースが一般的です。
求人票の掲載は大学ごとの専用サイトがあることが多く、費用もかかりません。卒業後の在留資格変更申請や「特定活動」への切り替えを踏まえたサポートが求められます。
また、最近はハローワークやインターネット上の新卒採用サイトで求職活動をする大卒者も増えています。日本の4年生大学を卒業した留学生には、専門分野にかかわらず自力で就職活動を行える日本語能力を有する方もいます。
東京外国人雇用サービスセンターの活用もご検討ください。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-foreigner/
海外大学生の採用
- SNS、求人サイト、大使館主催のマッチングイベントでアプローチ
- 職業安定法上、日本では求職者から手数料を徴収することは禁止されているが、海外では逆の慣習も多いため注意
採用決定後は、渡航支援・住居手配・生活支援など、生活面での受け入れ体制も検討する必要があります。
また、一定の国においては、他国での就労を目的として出国する自国民に対して一定の手続を求める国もあり、事前の調査が必要です。
入社後の人事管理と文化的配慮
外国人労働者が長く安心して働き続けるためには、採用時の手続きだけでなく、入社後の人事管理と職場環境の整備も重要です。
言語とコミュニケーションの工夫
外国人労働者にとって、日本語は大きな壁となることがあります。業務指示や評価面談、勤怠・労務手続きなどのコミュニケーションには、次のような配慮が必要です:
- 指示やルールを視覚的に示す(図解・動画など)
- 多言語対応の書式や翻訳ツールの活用
- ゆっくり、はっきりと話す習慣づけ
語学力だけで評価するのではなく、実務遂行力やチームとの協調性も重視する視点が求められます。
文化的背景への理解
文化・宗教・価値観の違いを踏まえた対応も職場でのトラブル防止に役立ちます。
- 昼礼や忘年会などの社内行事への参加を強制しない
- 宗教上の理由による休憩時間の変更や食事の配慮
- 暑さ・寒さへの耐性など体調面への留意
一方的な「日本の常識」を押し付けるのではなく、相互理解を育てる姿勢が定着支援のカギとなります。
ハラスメント防止と安心感の醸成
外国人労働者が孤立したり、不当な扱いを受けたりしないよう、次のような体制づくりも有効です:
- 専用の相談窓口やメンター制度の設置
- ハラスメント防止研修の実施
- 定期的な面談でのフォローアップ
こうした取り組みが、外国人材のモチベーション維持と長期的な戦力化につながります。
社会保険労務士・行政書士ができる定着支援
行政書士:
- 申請取次制度を活用した就労申請のサポート
- 外国人本人との面談・手続き同行
- 社会保険労務士:
- 雇用契約書の見直しと運用指導
- 入社後の社会保険・雇用保険の適用確認
- 定期的な労務相談や離職防止策の提案
採用から定着・長期雇用へとつなげるためには、単発の手続き支援だけでなく、制度運用と職場づくりの両面からのアプローチが重要です。
まとめ:選ばれる職場づくりの第一歩
経済状況の変化や他国との競争の中で、日本が「選ばれる国」であり続けるためには、法令順守だけではなく、外国人が安心して働ける環境づくりが鍵となります。
行政書士と社会保険労務士は、その両面をカバーするパートナーとして、外国人雇用を支援する存在です。採用・定着でお困りの企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。
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