こんにちは。
行政書士・社会保険労務士事務所オフィスのぞみです。
技能実習制度の発展的解消、そして2027年には本人意向の転籍を認める育成就労制度の開始を控える中、これまで技能実習・特定技能ともに最大の送り出し国だったベトナムでは、急速な経済成長や円安の影響により人材の確保が難しくなってきたとの声を聞きます。
弊所でも「ベトナム以外の国からの受入れを検討している」という企業様からのご相談が増えており、選択肢の一つとして、“ポストベトナム”が求められると感じています。
この記事では、あくまで弊所の主観・現場感覚に基づきながら、注目される送り出し国(前編)としてインドネシアとフィリピンの特徴についてお伝えします。なお、後編では、ネパールとミャンマーについて触れる予定です。
インドネシア|豊富な労働力と協調性
人口・経済背景
インドネシアは東南アジア最大の人口(約2.8億人)を有し、若年層の割合が高い国です。
経済発展が進む一方で、地方部では雇用の選択肢が限られており、海外で働いて家族を支援したいという層のニーズは依然として高い状況です。
宗教と文化
国民にはイスラム教徒が多く、ハラール対応やラマダン期間の配慮が必要です。
ただし、多民族・多宗教国家という背景から、柔軟で協調性の高い性格を持つ人材が多く、日本の職場文化にも馴染みやすい傾向があります。
日本語学習と意欲
日本語教育機関が各地にあり、高校や職業訓練校でJLPT対策を含む教育が行われています。
「何を得て帰国するか」を重視し、学びの姿勢をもって来日する傾向が見られます。
送出し国としてのインドネシア
インドネシアから海外に就労する人材の向かう相手国として、日本に対抗するのは台湾・マレーシアと言われています。
これらの国は、語学力などの高い要件は求められていません。
一方、日本はこれらの国より賃金水準は高いですが、厳格に定められた在留資格制度のもと、活動内容が限定的に定められています。特定技能の場合、加えて、技能水準試験と日本語能力を証する試験を受けなければなりません。
それでも日本を選ぶインドネシア人人材は、賃金はもちろんですが、「何を身につけて帰国できるか」「将来のために何が体験できるか、何を得られるか」を意識している層が一定数いると言われています。
丁寧な作業や穏やかな性格、礼儀正しさにより日本の現場においても順応しやすいとされています。また、宗教上の理由で食事や生活習慣に制約がある場合でも、それを明確に説明し、トラブルを避ける配慮ができる点も特徴の一つです。
フィリピン|対人スキルと高い定着率
経済・教育水準
フィリピン(人口約1.1億人)は海外出稼ぎ労働者(OFWs)の送り出し国として実績があり、政府も労働力の海外展開を戦略的に支援しています。
フィリピンも加速的な経済発展を続けていますが、以前日本との賃金格差は小さくありません。
また、非大卒者の目指す出稼ぎ国として、治安の良い日本就労への関心は依然として高いと言われています。
英語力と日本語学習
英語が公用語であるため、日本語教育を英語を媒介にして理解できる強みがあります。
特に介護分野では、EPA経由の人材や介護福祉士国家資格を目指す層が一定数おり、JLPTや技能試験への合格実績も向上中です。
宗教・国民性
キリスト教文化(特にカトリック)が根づき、日本との生活様式に大きな差はありません。
明るく社交的で、報連相の文化に馴染みやすい性格傾向も、企業にとっては安心材料です。
送出し国としてのフィリピン
送出し国としてのフィリピンを考えるときに、真っ先にうかぶのが移住労働者事務所(MWO)との手続です。
MWO手続きの煩雑さと費用を敬遠して、フィリピン人材の受入れに積極的ではない人材紹介会社や受入機関もあります。
ただ、手続きが厳格な分、フィリピン人材は圧倒的に失踪者が少なく、転職も少ないと言われています。
これには、MWOが特定技能外国人材の1年以内の転籍を認めない通知を出したことも影響しています。
定着性の高い国として注目している分野も少なくありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事では、ポストベトナムとして、インドネシアとフィリピンについて述べました。後編では、ネパールとフィリピンについて触れる予定です。
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インドネシア・フィリピン人材 × 特定技能におけるよくある質問
- Q東京都八王子市で特定技能による外国人雇用を検討する際、インドネシア人材の特徴は何ですか?
- A
東京都八王子市を含む多摩地区で外国人雇用を検討する場合、インドネシア人材は「協調性の高さ」と「学習意欲」が大きな特徴です。
特定技能に必要な日本語試験や技能試験をクリアして来日する人材が多く、「技能を身につけて帰国したい」という目的意識が明確です。
行政書士の視点では、在留資格申請においても業務内容との適合性が説明しやすく、現場に馴染みやすい人材として評価される傾向があります。
- Qインドネシア人の特定技能外国人求人を行う際、企業が注意すべき点は何ですか?
- A
インドネシア人材の外国人求人では、宗教(イスラム教)への配慮が重要です。
ハラール対応やラマダン期間中の勤務配慮など、事前に社内で対応方針を整理しておく必要があります。
ただし、多民族国家の背景から柔軟性のある人材も多く、事前に説明と共有を行うことで円滑な運用が可能です。
社会保険労務士の観点では、就業規則やシフト設計への反映も検討するとより安定した雇用につながります。
- Qフィリピン人材を特定技能で採用する場合、在留資格申請で特徴的なポイントは何ですか?
- A
フィリピン人材の場合、「移住労働者事務所(MWO)」に関する手続が大きな特徴です。
特定技能申請に加えて、フィリピン独自の手続が必要となるため、スケジュールや書類準備が複雑になる傾向があります。
行政書士と連携し、事前に全体の流れを整理しておくことで、手続の遅延リスクを抑えることができます。
- Q東京都八王子市の製造業でフィリピン人の外国人雇用を行うメリットは何ですか?
- A
フィリピン人材は「対人スキルの高さ」と「定着率の高さ」が大きな強みです。
英語力をベースに日本語を習得するため理解力が高く、報連相やチームワークにも適応しやすい傾向があります。
また、制度上の管理が厳格なこともあり、転職や離職が比較的少なく、長期的な戦力として活用しやすい点が特徴です。
- Qインドネシア・フィリピン人材で特定技能申請を進める際、行政書士・社会保険労務士との連携はなぜ重要ですか?
- A
両国ともに制度面・文化面での個別対応が必要となるため、専門家との連携が不可欠です。
行政書士は在留資格申請・特定技能申請の適正な手続きを担い、社会保険労務士は労働条件や雇用管理の整備を支援します。
さらに登録支援機関と連携することで、生活支援や定着支援まで含めた体制構築が可能となり、東京都八王子市の企業でも無理なく外国人雇用を進めることができます。



