「在留管理」と「在留カード」/外国人雇用を徹底解説!

こんにちは。行政書士・社会保険労務士事務所オフィスのぞみです。

我が国の経済社会の国際化と、労働力人口の減少により、外国人労働者への企業ニーズは高まっています。
本サイトをご訪問くださった方も、そのようなご興味をお持ちの方が多いと存じます。

一方で不法就労や外国人犯罪等、看過できない課題も発生しており、適正な受け入れが欠かすことができません。
そこで、今回は、日本の「在留管理制度」と「在留資格」「在留カード」について、概略を記載します。
一部「簡単」とは言えない内容もあるかもしれませんが、具体的な疑問点が生じたときに、このページに戻ってきていただければ幸いです。

「在留管理制度」とは

「在留管理制度」とは、出入国在留管理庁長官が、在留資格をもって日本に中長期間在留する外国人を対象として、その在留状況を継続的に把握し、外国人の適正な在留の確保に資する制度の構築を図ろうとするものです。
出入国管理及び難民認定法(以下、入管法)第1条は、その目的として、
①本邦に入国し、又は本邦から出国するすべての人の出入国の公正な管理を図ること
②本邦に在留するすべての外国人の在留の公正な管理を図ること
③難民の認定手続を整備すること
を定めています。

そして、この「在留の公正な管理」の仕組として、入管法第2条の2は、「本邦に在留する外国人は、(略)特別の規定がある場合を除き、それぞれ(略)在留資格をもって在留するものとする」として、「在留資格制度」を定めています。
このように「在留資格」は、適正な在留管理を理解するうえで大変重要なものとなっています。

「在留カード」とは

在留管理制度の対象となる中長期在留者に対しては、上陸許可時、在留資格の変更許可時、在留期間の更新許可時などに際し、「在留カード」が交付されます。「在留カード」が交付された外国人は、16歳未満の者を除き、常時携帯することが義務付けられています。

中長期在留者の在留管理制度の対象者となるのは

たとえば、中長期在留者ではない人として、観光目的で日本に短期間滞在する人や、俳優や歌手などの芸能活動の目的で来日し「興行」の在留資格で「3月」以下の在留期間が決定された人などが挙げられます。

中長期在留者の在留管理制度の対象となる方(在留カードが発行される方)は、入管法上の在留資格をもって適法に日本に中長期在留する外国人で、次の1~6のいずれにも当てはまらない人です。
1 「3月」以下の在留期間が決定された人
2 「短期滞在」の在留資格が決定された人
3 「外交」または「公用」の在留資格が決定された人
4 「特定活動」の在留資格が決定された台湾日本関係協会の本邦の事務所もしくは、中日パレスチナ総代表部の職員またはその家族の方
5 特別永住者
6 在留資格を有しない人

「在留カード」の内容と見方

在留カードには、写真が表示されるほか、次の事項が記載されます。また偽造防止のためICチップが搭載され、ICチップには券面記載事項が記録されています。

①氏名・生年月日・性別・国籍・地域
②在留カード番号
③住居地:日本国内の主たる所在地。変更がある場合は裏面に記載。
④在留資格:日本で行うことのできる活動は在留資格によって異なります。在留資格に該当しない活動を行うことは認められていません。
⑤在留期間(満了日):日本に在留することができる期間。この日を超えて引き続き在留している場合は、「不法在留」となります(在留資格変更許可申請または在留期間更新許可申請中の場合を除く)。
⑥就労制限の有無:裏面の「資格外活動許可」欄も確認してください。
⑦在留カードの有効期限

「特別永住者証明書」とは

「特別永住者」とは、日本に戦前から居住することとなり、日本国との平和条約の発効により日本国籍を離脱し、戦後も引き続き日本に在留する方並びにその子孫の方について、入管特例法により特別永住者として日本に永住することができると規定されています。在留活動に制限はなく、日本人と同様に就労が可能です。
特別永住者の方には、「特別永住者証明書」が交付されます。

採用予定の外国人の方の在留カードの確認

日本に在留する外国人は、上陸(在留資格変更許可)時に許可された在留資格の範囲内で、定められた在留期間に限り、本邦に在留することが認められています。したがって、外国籍の方を採用する場合には、就労しようとする仕事の内容が、在留資格の範囲内であるか、在留期限を過ぎていないかを確認する必要があります。
また、事業主には、「外国人雇用状況の届出」として、氏名、在留資格、在留期間、生年月日、性別、国籍及び在留カード番号等の届出が義務付けられています。事業主の方は採用予定の外国人にその目的を明示し、外国人労働者本人から、直接、在留カードの提示を受けてください。

偽変造についての確認

在留カードの偽変造の確認をするツールとして、「在留カード等読取アプリケーション」および「在留カード等番号失効情報照会」を利用することができます。いずれも無料で利用可能です。
①在留カード等読取アプリケーション
出入国在留管理庁のサイトからPCまたはスマートホンにダウンロードして利用します。在留カードに埋め込まれているICチップの情報を読み取り、偽変造がないか、券面表示事項と齟齬がないかを確認することができます。
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/rcc-support.html
②在留カード番号失効情報照会
出入国在留管理庁のサイト上で、在留カード番号などの必要事項を入力すると、その在留カードが失効していないかどうかを確認することができます。
https://lapse-immi.moj.go.jp/ZEC/appl/e0/ZEC2/pages/FZECST011.aspx

いかがでしたでしょうか。今回の記事では、
・中長期在留者は「在留カード」を持っているはず
・「在留カード」を見たら「在留資格」が分かる
ということを感じていただけたら幸いです。

外国人材を活用したい会社様、お気軽にお問い合わせください。
行政書士・社会保険労務士として、貴社にぴったりのスキームをご提案します。
人材紹介会社様、登録支援機関様は、全国対応可能です。
監理団体(育成就労における監理支援機関)様の外部監査人にも対応可能です。
https://officenozomi.com/gaibukanri/

在留管理と在留カードにおけるよくある質問

Q
外国人雇用を始めるとき、在留カードはなぜ確認しなければならないのですか?
A

外国人雇用では、採用予定者がどの在留資格を持ち、どの範囲の仕事ができるのかを確認する必要があります。
在留カードを見れば、在留資格、在留期間、就労制限の有無などが分かるため、外国人求人の段階でも重要な確認資料になります。

特に、仕事内容がその在留資格に合っていない場合は、適法に働けないことがあるため、採用前にしっかり確認することが大切です。

Q
在留カードでは、どの項目を確認すれば外国人雇用に役立ちますか?
A

実務上は、次の項目を重点的に確認します。

  • 在留資格
  • 在留期間の満了日
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可の有無
  • 在留カード番号

この確認は、在留資格申請や採用後の届出にもつながる基本作業です。行政書士に相談する際も、まず在留カードの内容を整理することが出発点になります。

Q
「在留カード」があれば、どんな仕事でもできるのですか?
A

いいえ、在留カードを持っていても、どんな仕事でもできるわけではありません。
外国人は、持っている在留資格の範囲内でのみ就労できます。

たとえば、専門的な仕事を前提とする在留資格なのか、特定技能のように特定分野の業務を前提とするのかで、できる仕事は異なります。
そのため、外国人求人を出す企業は、「在留カードがあるか」だけでなく、「その仕事が認められているか」まで確認する必要があります。

Q
在留カードの偽変造が心配な場合、会社はどう対応すればよいですか?
A

会社は、出入国在留管理庁が提供している読取アプリや失効情報照会サービスを活用して確認できます。
外国人雇用では、見た目だけで判断せず、在留カード番号やICチップ情報まで確認することが安全です。

特に、初めて外国人雇用を行う企業や、東京都八王子市で外国人求人を進める中小企業では、採用時の確認手順をあらかじめ決めておくと実務が安定します。

Q
在留カードの確認や在留資格申請、特定技能申請は行政書士・社会保険労務士に相談できますか?
A

はい、相談できます。
行政書士は、在留カードの内容確認を前提に、在留資格申請や特定技能申請が必要かどうかを判断し、手続きを支援します。
社会保険労務士は、採用後の労務管理、外国人雇用状況の届出、社会保険手続きなどを支援します。

外国人雇用では、採用前の確認と採用後の運用がつながっているため、両方の専門家が関わることでミスを防ぎやすくなります。